研究
竹林学部長|独歩・杖歩行自立可否を予測する機械学習モデルを構築(第11回日本予防理学療法学会学術集会)
2024.11.13
2024年11月9日・10日、
宮城県の仙台大学で開催された
「第11回日本予防理学療法学会学術集会」で
本学の竹林学部長(運動の巧みさを科学する研究室)の
共同研究が発表されました。
◎発表演題
歩行速度と立ち上がりパワーは高齢者施設内歩行自立可否を予測する〜可視化・説明可能な機械学習モデルと複合変数を用いた検討〜
◎演者
池本祐貴1)、木下裕矢1)、小笠原圭吾1)、笹岡正弘1)2)、志賀舞1)2)、竹林秀晃3)
1)いの町立介護老人保健施設仁淀清流苑
2)いの町立国民健康保険仁淀病院
3)高知健康科学大学 健康科学部
研究内容
高齢者にとって歩行能力を維持することは、生活の質(Quality of life:QOL)にとって非常に重要である。本研究では、臨床評価を用いて、高齢者施設内にて独歩・杖歩行自立可否を予測する機械学習モデル*を構築した。対象は、施設のデイケア・短期入所・一般入所サービスを利用した高齢者78名(平均年齢86.1歳)とした。年齢、性別、FIMセルフケア合計点、握力/体重、等尺性膝伸展筋力/体重、努力歩行速度、相対的立ち上がりパワーをランダムフォレスト解析、交差検証にて内的検証を行った。機械学習3D・SHAPpdp、複合変数投入を用いて、歩行自立に関する特徴量の寄与度を分析した結果、努力歩行速度、相対的立ち上がりパワーは、判定材料としての重要性を示した。複合変数の比較から、2つの評価を合わせて実施する事は、単一の評価より、理学療法士の歩行自立可否の判断をサポートできる可能性がある。
*機械学習モデル:データを分析する方法の1つで、データを自動で学習し、データの背景にあるルールやパターンを発見する方法。 今回は、学習した成果に基づいて「予測・判断」するものとして利用している。
学会テーマは「人生100年時代に向けた健康づくりの実践」。
まさしく本学が取り組んでいるテーマそのものでした。
筆頭演者の池本先生(いの町立介護老人保健施設仁淀清流苑・土佐リハ卒業生)は
今年9月、本学が香南市・こうなんスポーツクラブと行った
高齢者体力測定にも、共同研究者として参加しています。
(関連記事▶香南市で高齢者体力測定を実施しました)
他施設と共同研究を行い、臨床とサイエンスの架け橋として
より対象者の方に最新の知見を届けていくことも
本学の使命のひとつです。
本学では、未来健康創造研究センター・地域連携支援センターを立ち上げ
共同研究や地域と連携した活動を推進しています。
共同研究をご希望の方は
以下までお問い合わせください。
・お問合せフォーム:https://forms.gle/8dpQBe1TwAp6paW68
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