研究
【参加報告】第44回近畿作業療法学会に宮口学長が登壇・稲富先生の共同研究が発表されました
2024.08.19
2024年6月29日、30日、大阪国際会議場(グランキューブ大阪)で
「第44回近畿作業療法学会」が開催され
本学・宮口英樹学長が2つのシンポジウムに登壇したほか、
稲富教員(本学・作業療法学専攻)らの共同研究発表では
集団作業療法による認知症者のBPSD改善の可能性が示されました。
宮口学長シンポジウム
◎シンポジウムⅤ:司法における作業療法
「司法における作業療法の変遷と未来」
◎令和6年能登半島地震復興支援チャリティーシンポジウム:災害支援とリスクコミュニケーション
「安全だけど安心できない?生活におけるリスクコミュニケーション」
稲富教員共同研究
◎発表演題:通所介護における認知症者の BPSD に対する小集団作業療法の効果 ―統制群と比較して―
◎演者:田村 洋子 ¹) 、稲富惇一²)
¹)医療法人社団星晶会 介護老人保健施設 伊丹ゆうあい
²)高知健康科学大学/土佐リハビリテーションカレッジ
◎研究内容
認知症に伴うBPSD(Behavioral and psychological symptoms of dementia)は介護者の大きな負担となっており、効果的な介入方法が求められている。今回、デイサービスに通う認知症の診断を受けた高齢者に対して、集団作業療法の効果を検証した。その結果、BPSDの一部行動に正の変化を与えた。作業療法士が対象者の個別性を理解し、集団特性に合わせて介入をすることは、認知症者のBPSDを改善させる可能性が示唆された。
※BPSD(Behavioral and psychological symptoms of dementia)…不安、抑うつ、幻覚、妄想、攻撃性、徘徊など認知症者が示すさまざまな行動心理症状
今学会のテーマは「Well-beingに寄与する作業療法」。
身体障害・精神・発達・高齢期領域はもとより
司法領域や、地域・災害・就労支援、
またアルコール依存症からの社会復帰における支援など
Well-beingの実現に関する多方面からのアプローチが
盛んに共有されました。