研究

稲富先生|醤油とバニラの匂いによる幼児のバランス能力向上を示す(超異分野学会2024 大阪関西大会)

2024.09.10

2024年8月31日、グランフロント大阪

 

ナレッジキャピタルカンファレンスルームタワーC)で開催された

 

「超異分野学会2024 大阪関西大会」

 

本学・稲富先生(子ども発達心理学研究室・作業療法学専攻)が発表を行いました。

 

 

超異分野学会は、分野を超えた交流、

 

イノベーションを生み出す議論の場として

 

国内外で学会や地域フォーラムが開催されています。

 

大学や公的研究機関はもとより、企業、自治体、中高生などを対象に

 

科学技術、社会学、医療、経済、農業、芸術など

 

多岐にわたる研究者・実践者が集うこの学会で

 

稲富先生は次の研究について発表しました。

 

 

◎発表演題:嗅覚刺激を用いた未熟児乳幼児の吸啜反応と栄養状態の改善を図る-予備的研究-


◎演者: 稲富惇一 



研究内容


早産で生まれた未熟児には、早期から栄養を摂取させることが重要である。しかし、胎内で育つはずの能力が未発達で生まれるため、経口摂取が難しいケースが多く見られる。そこで、本研究では他の感覚よりも早く獲得され(在胎28週)、かつ食事と深い関連がある「嗅覚」に注目し、その結果、乳児への応用の前段階として幼児では醤油とバニラの匂いで上肢リーチに伴うバランス能力が向上することを明らかにした。国外では、バニラや母乳の香りによる嗅覚刺激が未熟児の経口摂取を促進することが分かっているが、国内での報告や実践例はほとんどない。これまで進めてきた幼児への嗅覚刺激と運動の関連性に関する研究成果を基に、今後、乳児へ応用展開していくことを示した。

 

 

 

超異分野学会

分野や業種の違いにとらわれずに、互いの持っている知識や技術を融合させ

人類が向き合うべき新たな研究テーマや課題を捉え共に研究を推進するための場。